膵がんPANCREATIC CANCER

膵がん

膵がんのリスク

特に、糖尿病家族歴、画像における膵形態異常の3つは重要

  1. 家族歴
  2. 遺伝性膵癌症候群
  3. 生活習慣(糖尿病、肥満)
  4. 膵疾患(慢性膵炎、膵管内乳頭粘液性腫瘍、膵のう胞)
  5. 嗜好(喫煙、飲酒)
膵がん
©️2018Teese Windlow LLC U.S Govt.has certain right

腹部エコーやCTにおいて、膵形態異常である “膵管拡張”“膵臓内のふくろ” は膵がんを診断する重要な手がかりとなります。

膵がん
膵がんが発生して、膵液の流れが停滞すると上流が拡張する

①通常型膵がん

通常型膵がん

②粘液産生膵がん

粘液産生膵がん

膵がん診療ガイドライン 2019

病歴・症状と簡単なエコー所見から精査に進む

臨床症状
各1点
  • 黄疸
  • 内視鏡で原意不明の上腹部痛・背部痛
家族歴
各1点
  • 膵癌の家族歴
膵炎の既往
各1点
  • 急性膵炎、慢性膵炎
糖尿病
各1点
  • 初発発症
  • 急速な悪化
血液検査
各1点
  • 肝胆道酵素上昇
  • 膵酵素上昇
  • 腫瘍マーカー高値CEA.CA19-9高値
エコー検査
各2点
  • 膵管拡張
  • 膵のう胞
  • 膵石灰化
  • 膵腫瘍
  • 描出不良

Sakamoto et al. Oncology 2017

2点以上 に該当して精査した場合 → 11%に膵がん確定

まずは年1回程度の 腹部エコー を施行しましょう。
膵臓はエコーで“死角”になることも多く、必要に応じて造影CTを組み合わせます。

腹部エコー
 感度特異度
エコー76%75%
CT91%85%
MRI84%82%

J Comput Assist Tomogr 2005

糖尿病は常に、そして特に、膵がんの発生を意識する必要があります。

糖尿病と言われたけど、“親戚にも糖尿病はいない”“もともとやせていたけど、最近また更にやせたかな。

病歴と体重から予測する方法

必須
  • 糖尿病家族歴がない
いずれか1つ以上
  • 65歳以上
  • 体重減少2kg以上
  • 発症前BMI 25未満

J Clin Gastroenterol:2012

必須項目と他1つ以上の項目が該当する場合 → “膵臓がん”
[感度] 80.8% [特異度] 67.6%

©2018 Terese Winslow LLC U.S. Govt has certain rights

腹部エコー

2型糖尿病で、当院に転医された患者さんです。紹介元で1度も腹部エコーをされたことがなかったのですが、糖尿病の基本管理とおり定期腹部エコーにて、診断された“通常型膵がん”の症例です。
背景疾患に、“糖尿病”がある場合は、常に新規“膵がん”発生を念頭において、外来観察する必要があります。
この症例では“膵がん”腫瘤が、生存に重要な“門脈”と“上腸管膜動脈”に近接しており、根治切除できるかどうかぎりぎりの患者さんです。切除できなければ、近代の医学においても予後は極めて不良です。

PV:門脈 SMA:上腸間膜動脈 SpV:脾静脈
PV:門脈 SMA:上腸間膜動脈 SpV:脾静脈

造影CT

肝転移を伴った膵体尾部がんです。原発巣は、脾動脈が浸潤を受け、後腹膜RPに浸潤しています。

動脈相
動脈相

糖尿病の初回診断契機に診断された、“膵がん”の1例です。糖尿病には常に、“がん発生”への注意深い監視が必須です。

膵がん 膵がん
ページTOPへ