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骨粗鬆症OSTEOPOROSIS
![骨粗鬆症](/img/medical/osteoporosis_main.jpg)
以下のような事がありませんか?
- 過去に複数回骨折したことがある
- 閉経後女性である
- 糖尿病や呼吸器疾患がある
- 瘦せている
早目に医療機関へ相談しましょう。
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骨量の減少により、骨の強さが低下して、骨折しやすくなる骨の病気を「骨粗しょう症」といいます。骨粗しょう症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをした、などのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。
骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がないことが多く、定期的に骨密度検査を受けるなど、日ごろから細やかなチェックが必要です。
- 寝たきりとなる原因
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- 脳卒中
↑高血圧と強力に関連! - 転倒による骨折 脊椎椎体骨折・大腿骨折頸部骨折
↑骨粗しょう症 と強力に関連します
平均寿命と健康寿命
出典:大正製薬
平均寿命:厚生労働省「 平成28年簡易生命表」
健康寿命:厚生労働省「第11回健康日本(第2次)推進専門委員会」資料(平成28年)より算出背中や腰がまがると、背骨の骨折(圧迫骨折)が起こりやすくなります。
Miyakoshi N. Bone Joint Nerve 2015; 5(2): 265-271.
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会編:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年度版
提供:旭化成ファーマ株式会社姿勢が前かがみになるほど、背骨(椎体)にかかる力が大きくなり、新たに圧迫骨折が起こりやすくなります。
- 脳卒中
- 骨粗鬆症になりやすい人
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- 中年期以降の女性 ~特に閉経後女性
- 慢性疾患、生活習慣、ステロイド投薬・胃切除既往・両親の病歴
○ 糖尿病・関節リウマチ・肺の病気・腎臓病・バセドウ病
○ 喫煙・飲酒習慣
○ ステロイド治療
○ 胃切除
○ 両親の大腿骨頸部骨折の既往
定期的に、“骨密度測定” や “血液検査” を受けましょう。
- 骨粗鬆症の検査
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その① 骨密度
X線検査・計算ツールによって
- 骨密度が若年者平均70%以上あるか?骨折既往がある場合、80%以上あるか?
- 計算ツールから骨折リスクが高いか?
→ 骨密度やリスクが高い場合、血液検査や尿検査後に、治療を開始しましょう!
その② 血液検査
- “骨密度測定”
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“血液検査” TRCP-5b と P1NP
骨は古い物質を壊して、新しい物質を作成する新陳代謝で維持されています。
まずは骨形成と骨吸収のバランスをチェックする
骨形成が下がりすぎてないか(P1NPの低下)?
骨吸収が上がりすぎてないか(TRACP-5bの増加)?
- 骨粗しょう症の診断前に
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骨粗しょう症を来す他の原因疾患がないか?
- “副甲状腺機能亢進” がないか? 血液検査 intact PTH
- “甲状腺機能亢進” がないか? 血液検査 TSH
- “多発性骨髄腫” がないか? 血液検査総蛋白増加や尿蛋白出現
- 糖尿病、腎臓病、関節リウマチ、肺の病気
→ 血液検査と尿検査を含み、総合的検査と病歴で確認しましょう!
- 骨粗鬆症の治療
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低リスクであれば “食事・運動” が基本です。
高リスクであれば、 “薬” が必須です。“食事”~“運動”~“薬”
- カルシウム・ビタミンやたんぱく質豊富な食事(肉や魚、乳製品)
- 歩行と階段昇降などの、軽い筋力トレーニング
- リスクが高いかたは投薬を最適化する。 適切な“薬”
食事(肉・魚・乳製品)
運動(筋力トレーニング)
薬
“時期”と“リスク”の見積もりから最適化
骨粗しょう症の治療は非常に長期に及ぶものであり、単一の薬剤で完結することは困難です。初期~中期~後期の時期も考えて、最適化する。閉経後女性は、常に問題になります。
基本的に、“半生涯治療”です。
一旦骨折すると、寝たきりリスクや歩行障害など、患者さん個人の損失が相当に高くなります。
- ビタミンD/ビタミン
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ビスホスホネート
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デノスマブ
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テリパラチド 2年間
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ロモソズマブ 1年間
Goal-Directed treatment:ゴールを意識した治療
寝たきりの原因になる骨折を予防 → 健康寿命を延ばすこと投薬治療の注意点!
- 腎機能 eGFR30ml/分以上あるか?
- 補正カルシウム値が適正か?
この2点において、懸念がある場合は選択薬が限定されます。
- 服薬の時期とリスク
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考察① 時期
50代? 60代? 70代? 80代?
女性なら閉経後? 背骨や大腿骨の骨折既往があるか? あるいはその直後か?考察② リスク
過去の骨折回数、骨密度著明低下、現在の転倒リスク
骨折リスクが一旦高くなれば、最強の薬から使う!
(野球で言えば、最強の投手から先に使う)生涯治療として、どの順番や期間で投与していくのが、患者さんの最大の利益か?
実際の症例① 大腿骨頸部骨折
右大腿骨頸部骨折~単純X線/左大腿骨頸部骨折~MRI T1強調画像 実際の症例② 椎体骨骨折
第1・2・4腰椎椎体骨骨折~単純X線/第1腰椎椎体骨骨折~MRI STIR画像
椎体骨骨折を診断する複数の方法
QM法による評価(模式図) ①定量的評価法 Quantitative measurement QM法
QM法による評価 ②半定量的評価法 Semiquantitative Method SQ法
SQ法による評価
Bouxsein ML, Genant HK. International Osteoporosis Foundation. The breaking spine. 2010; GenantHK, et al. JBoneMiner Res 1993;8(9):1137-48 より著者が改変 ③X線写真:骨皮質連続性の断絶
④MR矢状断:T1低信号、STIR高信号
骨折リスク大の骨粗鬆症(大腿骨骨折や椎体圧迫骨折既往あり)と判断されれば、最も強い骨強化薬剤を、最初に投与することで、再骨折予防効果が高まる。
薬物療法ガイドライン
すべての閉経後女性
- カルシウム・ビタミンDを中心とした骨の健康を意識した“運動”と“栄養”
- 各国のガイドラインに従って10年以内の骨折リスクを評価
![アメリカ内分泌学会 薬物療法ガイドライン2020年](/img/medical/osteoporosis5.jpg?date=20210519)