糖尿病・脂質異常症DIABETES

糖尿病

糖尿病有病者と糖尿病予備群は合わせて、本邦で約2,000万人いるといわれています。糖尿病は、①血管障害②がん発症リスクの2つが増加して、患者さんにとっては非常に苦痛な合併症をもたらすため、早期診断とそれら合併症への監視が必要になります。一方だけ注視して診ていればよい、ということではなく、両者2方面を、常に観察する必要があります。

診断のきっかけとなるケースは以下

  1. 口喝、多尿の症状がある。
  2. 肺炎や蜂窩織炎などの感染症を発症した。
  3. 若い時に比較して、随分太った。
  4. 家族に糖尿病がいる。
  5. 高齢になれば、太ってなくても糖尿病の可能性が高まる。
  6. 空腹時血糖が100mg/dl以上。

診断は、

  1. 空腹時血糖126mg/dl以上
  2. 随時血糖あるいは糖負荷試験2時間後血糖値が、200mg/dl以上

のいずれかです。
上記を満たさない場合でも、高血圧や高脂血症、肥満などある場合、もしくは空腹時血糖やHbA1cが微妙に高い場合は、糖負荷試験を行って、糖尿病かどうかを判定します。

糖負荷試験によって、下記の如くグラフを作成して判定します。血糖値のピークが遅くて、180mg/dlを超えるような場合は、糖尿病の可能性が高くなります。
付け加えて、境界型糖尿病か?いわゆる“真”の糖尿病か? この区別にはあまり意味をもちません。どちらも同一延長線上にある疾患であり、将来的な合併症管理へのリスクヘッジ方針は変わりません。

糖尿病

糖負荷検査の順序

負荷前と負荷後の血糖値により判定

空腹時の血糖値を測定
空腹時の血糖値を測定します
ブドウ糖を溶かした水
ブドウ糖を溶かした水を飲んでいただきます
“血糖測定用の採血
ブドウ糖を飲んだ後、数回に分けて血糖測定用の採血を行います

糖尿病の合併症

  1. 血管障害 小血管障害と大血管障害
  2. がん発症

HbA1cを考慮した血糖コントロール目標

HbA1cを考慮した血糖コントロール目標
“HbA1c”を使用した管理の“血管合併症予防”に配慮した指針

血管障害

その① 小血管障害 通称“しめじ”

“し”
神経障害 (し)
足の先端に知覚障害が発生し、最悪は下肢切断に至ることがあります。
“め”
眼・網膜障害 (め)
視力障害が発生し、失明に至ることがあります。定期的に眼科で眼底評価を実施することが重要です。
“じ”
腎障害 (じ)
尿検査による尿蛋白、血液中のクレアチニン量から腎血流量を評価します。進行すれば、血液透析や腹膜透析に至ることもあります。

その② 大血管障害 代表例として・・・心臓・脳・下肢の3つの血管

  1. 狭心症:無症候性に進行している可能性があります。定期的問診と、定期的な心機能評価で対応致します。
  2. 脳梗塞:麻痺や認知症の原因となります。定期的問診や頭部画像検索、頸動脈血流評価によって、対応致します。
  3. 閉塞性動脈硬化症:太もも近くの下肢大血管レベルから狭窄する病態です。下肢切断に至ることもあります。上記同様定期的問診や画像精査で対応致します。

糖尿病の死亡率第1位 合併症 “癌=がん”
①肝癌 ②膵癌 ③消化管癌 ④子宮内膜癌/乳癌

当院ではエコー、内視鏡、CTを駆使して、更には近隣センター施設と連携して、予防に努めています。

脂質異常症
脂質異常症は血液中の中性脂肪(トリグリセライド)や、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が基準より高い、またはHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が基準より低い状態のことをいいます。脂質異常症の最大の問題は、自覚症状が何もないという点です。脂質異常症の状態を放置していると、動脈硬化は進行していき、血液の流れが滞ったり、血管がダメージを受けたり、最後には狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを発症することになってしまうのです。動脈硬化を進めないようにすることが治療の重要な目的です。定期的な血液検査を受け、症状がなくても、まず食生活・運動量の見直しや禁煙などを中心に生活習慣の改善を行い、数値をコントロールしてきましょう。動脈硬化による病気を起こすリスクが高いときには薬物療法を行っていきます。
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