睡眠時無呼吸症候群APNEA
睡眠時無呼吸は、“いびきをかくだけ”の単純な病態ではありません。
“夜間低酸素”を元に、心臓病や肥満を始めとして、多領域疾患に積極的に関連して、それぞれのリスクを増大させます。
早期発見と早期治療が重要です。
- 睡眠時無呼吸症候群
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睡眠時無呼吸に関連する合併症
特に、心臓病のリスクを増大させます。
- 高血圧
- 心房細動
- 心不全
特に、“治療抵抗性の高血圧”と“不整脈=心房細動”と診断された患者さんには、睡眠時無呼吸の検査が必要です。
こんな兆候に該当しませんか? ~Stop-Bang questionnaire
- いびきをかきますか?
- 日中の疲労感がありますか?
- 誰かに呼吸が止まっていることや、喘ぐような呼吸を目撃されていますか?
- 高血圧がありますか?
- 体格指数(BMI)が35kg/㎡以上ですか?
- 年齢が50歳以上ですか?
- 首周りのサイズ、ノドボトケの位置で計測した顎周囲が40cm以上ですか?
- 性別は男性ですか?
Chung F, A Practical Approach to Screen for Obstructive Sleep Apnea. Chest 149. 2016
何個に該当しましたか?
0 〜 2点 → 低リスク
3 〜 4点 → 中リスク
5 〜 8点 → 高リスク睡眠時無呼吸検査と結果への対応
※AHI:Apnea Hypopnea Indexの略で、無呼吸低呼吸指数といいます。1時間あたりの無呼吸(Apnea)と低呼吸(Hypopnea)を合わせた回数を指します。
※CPAP:Continuous Positive Airway Pressureの略で、CPAP(シーパップ)療法と呼称されます。治療①
CPAPと呼ばれる器械を使用して、睡眠時、気道に陽圧をかけることによりその閉塞を回避することで、スムーズな呼吸をアシストします。
治療② 減量
減量によって睡眠時無呼吸はかなり改善することが分かっています。
特に、BMI27以上の肥満を伴う方は、減量の補助として、保険適応によるGIP/GLP-1注(ゼップバウンド®)の投与の治療選択肢があります。SURMOUNT-OSA trial 1試験(Malhorta A. et al. N Eng J Med 2024)により、肥満症を伴う睡眠時無呼吸患者に、GIP/GLP-1製剤を投与することで、睡眠時無呼吸の改善や治癒が期待される事が証明されました。
中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)
SURMOUNT-OSA Trial 1(18F-MC-GPI1試験)- 試験デザイン
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対象
- 中等症~重症 OSA
- 肥満を合併(BMI ≧30kg/m² または各国の基準)
- PAP療法を使用していない(使用できない、または希望しない)
- 主要評価項目
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AHIのベースラインから52週までの変化
※最小二乗平均変化量(調整済み) - 主な副次評価項目
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OSAの寛解または軽症・無症候の割合(52週時点)
OSAの寛解または軽症・無症候の定義
- AHI < 5回/時(寛解)
- または AHI 5~15回/時 かつ、日中の過度の眠気(ESS ≦ 10)
- 主な有害事象
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チルゼパチド群で多かった主な事象
重篤な治療関連有害事象は少数であり、忍容性は概ね良好でした。
- 試験結果のポイント
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- チルゼパチドは、PAP療法を使用していない肥満OSA患者において、 AHI を 有意に改善(約20回/時の改善)しました。
- 約4割の患者 が OSAの寛解または軽症・無症候まで改善しました。
- 体重 減少を調整した解析でも有効性は維持され、体重減少だけでは説明できない改善効果が示されました。
第Ⅲ相 国際共同試験 jRCT2031220154
Malhotra A. et al. N Engl J Med. 2024;390:2400-250.GIP/GLP-1製剤を計画的に投与することにより、睡眠時無呼吸・低呼吸が20回/時程度減少し、約40%の患者が軽症・無症状まで改善に至る結果となっております。
GIP/GLP-1製剤は減量に至る1つの手段ですが、これを使用するしないに関わらず、減量は有効な治療となります。肥満のかげに潜む健康障害について