肝機能障害LIVER DYSFUNCTION
- 肝機能異常と
言われたら? -
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血液検査 まず以下の値を総合的に分析する
- ビリルビン
- AST
- ALT
- γGTP
- 血小板数
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腹部エコー 以下の所見があるか?
- 胆道閉塞
- 結石
- 肝臓・膵臓・胆道のがん
どの血液検査項目が増加していますか?
①肝細胞障害パターン AST・ALT増加
- 肝以外の原因がないか? 甲状腺疾患 etc
- 薬剤性肝障害を除外(服薬歴・サプリ摂取確認)
- ウィルス肝炎の関与は?C型肝炎、B型肝炎 etc
- アルコール摂取量は?
- 家族歴の確認。Wilson病 etc
- 特定疾患に典型的なパターンがないか? AST・ALT比
- A. 肝臓以外の疾患の関与
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甲状腺疾患、心筋・横紋筋融解 etc
- B. 薬剤性肝障害
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アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)、メトトレキサート(リウマチ薬)
- C. ウィルス肝炎の関与
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C型肝炎、B型肝炎 etc
- D. 飲酒
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γGTP増加に、赤血球容積の増大を認める場合は関与を推測する
- E. 家族歴
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Wilson病~指定難病・常染色体劣性遺伝
- F. ASTとALTの比から分析
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- AST>ALT 3倍以上は、アルコール関与を強く疑う
- AST・ALT 1000U/L以上は、鑑別はウィルス肝炎、薬、虚血の3パターンを特に推測する
- 脂肪肝疾患では ALT>ASTだが、2倍未満が通常である
②胆汁うっ滞パターン ALP・γGTP増加
- A. ALPとγGTPの両方が上昇している場合には、
胆汁うっ滞の存在を示唆する -
- 薬剤性か? 服薬歴を確認
- 腹部エコー 肝臓のしこりと胆道拡張の有無を確認
→ 異常なければ、抗ミトコンドリア抗体・抗核抗体を確認
- B. γGTP単独の上昇
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- 飲酒量を確認する
AST優位・赤血球容積増大があればアルコールの影響を強く考える。
- 飲酒量を確認する
- C. ALP単独の上昇は肝臓以外の原因が大半
③ビリルビン単独上昇パターン ビリルビン増加
- A. 間接ビリルビン優位
(溶血を否定して) -
Gilbert症候群 日本人の2〜7%
- B. 直接ビリルビン優位
- 直接ビリルビンの割合が15%超の場合には、Dubliln-Johnson症候群、Roter症候群。
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血液検査 まず以下の値を総合的に分析する